赤外線リモコンの信号を受信して解析するための受信機と,エアコン用とデジカメ用の赤外線リモコン送信機を作りました. エアコンのスイッチを入れる時に1時間後に自動的に切れるようにしたかったのですが,エアコンに付属のリモコンではいちいちタイマーを設定する必要があり面倒だったので,ボタンを1回押すだけでエアコンをオンにしてタイマーも設定してくれるリモコンが欲しかったのがこれを作った動機です.
エアコンの赤外線リモコン信号を解析する必要があったのでまず受信機を作りました. ATmega88Pに赤外線リモコン受信モジュールのPL-IRM2161-C438をつないだシンプルな回路です. AVRは内蔵オシレータを使いますが,OSCCALを調整してクロックを約8,294,400Hzに設定し,115200bpsの速度でRS-232Cの通信を行います. この受信機は赤外線のパルスを受信すると単純にパルスの間隔を送信するだけなので,リモコンのデータフォーマットには依存せずに使えます.
送信機はATtiny2313で作りました. こちらもシンプルな回路で,ポートDの出力をまとめて赤外線LEDにつないだだけのものです. バッテリーはリチウム電池のCR2032 (3V)を使い,スズメッキ線を使って電池ケース代わりにしています. ちゃんとしたケースは作らず,完成した基板に太めの熱収縮チューブを被せました. スイッチが押される時以外は消費電流が非常に少ない(0.5uA未満)パワーダウンモードでAVRはスリープしているので,電源スイッチはありません.
送信機は2つ作りました. 1つは(Panasonicではなく)Nationalのエアコン用のもので,前述のとおり電源を入れると同時に1時間後に切れるようにタイマーを設定します.受信機を使ってエアコン付属のリモコンの信号を解析してファームウェアを作りました. もう一つはキャノンのデジタル一眼レフカメラ用のリモコンです.こちらは,LIRC用に公開されているリモコンの送信データを参考にしてファームウェアを作りました.