LEDリングライト


はじめに

Webページを作り出すと,自分で作った物をデジカメで撮影する機会が増えました.その場合卓上スタンドを使っていますが,影ができたりしてなかなかうまく撮影できないことがあります.
そのような撮影に便利な道具としてマクロ(接写)撮影用のリングライトというものが売られていますが,白色LEDを使って自作してみました.

設計・製作

単純なLEDの点灯なので回路図は省略します.
LEDには30,000mcdのOSPW5111A-Z3を12個使いました.
電源電圧は5VでACアダプタを使用することにして(室内でしか使用しないため),個々のLEDに100Ωの電流制限抵抗を付け,LEDを全て並列に接続しました.LEDには16mAほど流れることになりますが,定格は20mAなのでもう少し多く流してもよいかもしれません.また,電源電圧を変えて明るさを調節できるようにしてもよいのですが,今回はシンプルさを優先しました.
LEDには光拡散キャップを取り付けて使用します.
リングライト本体の材料にはDVDディスクを使用しました.適度なサイズで,ポリカーボネート製で強度に優れており,また書き込みに失敗したDVD-Rがいくつもあるので材料として選択しました.

はじめに木工用のサークルカッターを使いDVDディスクにレンズを通す穴を開けた後,LEDを取り付ける穴と前面・背面のディスクをネジでとめるための穴を開けました.
このとき,DVDディスクを使ったのは失敗だったように感じました.DVDのディスクは2枚のポリカーボネートでアルミの反射層を挟む構造になっていますが,フライス盤でサークルカッターを使い穴をあけている最中にこの2枚のディスクがはがれてしまいました.はがれてしまうと,見た目も悪くなり強度もなくなるので,DVDではなくCDを使った方が良かったかもしれません.
LEDを取り付ける穴の位置を決める方法ですが,パソコンで作って印刷したこのような図をディスクに貼り付けて穴をあけました.図はLinux上のtgifで作りました.
ディスクへの穴あけと部品の足の加工 ディスクへの穴あけと部品の足の加工
次はLEDを取り付けて配線を行います.
LEDと抵抗の足をうまく折り曲げて電線を使わずに配線することで,比較的簡単に配線できました.LEDと抵抗の足は上の写真のように折り曲げます.
配線を行ったものが下の図です.
背面用のディスクにDCジャックを取り付けて配線します.
配線 配線
前面と背面のディスクを,スペーサー(10mm)を入れてネジでとめれば完成です.
完成(表) 完成(表)  完成(裏) 完成(裏)

完成したリングライトを使い撮影をしてみました.
卓上スタンド使用 卓上スタンド使用  LEDリングライト使用 LEDリングライト使用
思ったよりも光量は少なめでしたが,なんとか手振れせずに撮ることはできます.
上の写真は,卓上スタンドで撮った方がきれいな気もしますが,リングライトで撮った方が実際の色に近い色でした.また,濃い影もできていません.
カメラが影にならないように気をつけなくても自由なアングルで撮影できるのが便利です.
今はリングライトをカメラへ固定しておらず,手で持って使わなければならないので,固定方法を考えたいと思います.


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2008-12-11 ページ作成
(2008-12 製作)
T. Nakagawa