可変スイッチング電源


はじめに

実験用に直流電源が必要な時は,昔作ったシリーズレギュレータ方式の可変電圧電源を使ってきました. しかしながら電流が最大で1A程度しか取り出せずモーターを回したりするのには不向きなので,もっと電流を取り出すことのできるスイッチングレギュレータ方式の可変電圧電源を作成しました.

設計・製作

今回は細かい部品を買ってきて作るのではなく,XL4005というICを使ったステップダウンDC-DCコンバータの完成品モジュールがAliExpressで安く売られていたのでそれを使いました. このICの仕様は,入力電圧が5~32V,出力電圧が0.8~30V,出力電流が最大5A,スイッチング周波数が300kHzとなっています. ただしこのモジュールでは電圧調整用の可変抵抗は10kΩが使われており,ICのプルアップ抵抗は330Ωとなっているので,出力電圧は最大で0.8*(1+10k/300)=25Vとなっています. 似たようなモジュールにXL4015というものもあり,こちらは入力電圧が8~36V,出力電圧が1.25~32V,出力電流が最大5A,スイッチング周波数が180kHzとなっています. そちらのモジュールは50kΩの可変抵抗と1.8kΩのプルアップ抵抗が使われていたので,出力電圧は最大で1.25*(1+50k/1.8k)=36Vとなっています.
電源モジュールに付いていた半固定抵抗ははずして,10kΩの多回転型のボリュームを取り付けました.また,同じくAliExpressで電圧電流計が売られていたのでそれを使うことにしました.使用したのは最大100V/10Aのものです.電圧計の分解能は0.1Vですが誤差が1%で100Vのレンジに固定なので,出力を5.0Vに合わせるようなことは難しいです.入力は,スイッチングタイプのACアダプタをつないで使います.

正面
背面
内部

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2017-06-14 ページ作成
(2016-12 製作)
T. Nakagawa